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残念ながら、俺自身はそう言った経験が無いから、全てを理解してやるのは無理だけれど、それでも、こういう日に一人で過ごす寂しさは、嫌という程知っていると思っている。
そうだ、俺もこのくらいの時期から、一人だったなぁ。
昔のことを思い出し、思わずため息なんてついたりしたからか、不思議そうにまたじっと、子供に見つめられた。
そうだよ。俺も小さな頃、サンタさんに親が幸せになってもらいたいって、俺はいらない子だからとか何とか、願ったなぁ。
「サンタさん、何をそうぞう、してるのですか?」
「いや、俺にもそんな時期あったなぁって」
「サンタさんも、サンタさんにお願い叶えてもらったんですか? だからサンタさんになったんですか?」
「そうそう」
あれは……幾つだったかな。毎日真夜中にならないと帰って来なくなった親、寂しかったけど、家の中でずっと喧嘩されるよりは良いかなって、子供ながらに思ってたっけか。
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