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「あれ? もうそんな時間?」
「そろそろ開店時間だよ。
遠山君。
」
先ほどまで控え室で事務処理をしていたマスターがカウンターに入り開店前の最終チェックをしている。
「あ。
俺今日、
客です。
」
「了解。
」
マスターとの約束で、
アキとの『友達タイム』は開店前までとなっている。
店の扉にオープンの看板が掛けられると、
マスターが一番に「いらっしゃいませ」と丁寧に会釈してくれた。
「ジントニックください。
」
「かしこまりました。
」
マスターの切り替えに応じるように、
アキもまたピアニストの顔になって理央の元を離れた。
「なにか良いことでもあったのかい?」
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