第4章 永遠の愛を信じますか?

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 私はその足で、ある場所に向かった。  今日一日だけは母に頼んで、薫花の面倒をみてもらっている。  高級ホテルではないが、ビジネスにも観光にも使える小綺麗なホテル。ロビーでは外国人観光客の親子がはしゃいでいる。  私は出入口が見やすい位置のソファに腰を下ろした。  すぐに待ち合わせ相手が現れ、私は軽く手を挙げ、自分の存在を知らせた。 「来てくれてありがとう。ええと、工藤(くどう)海里(かいり)さん」  私は初めて彼を、名刺を見て知った本名で呼んだ。 「こちらこそ、連絡もらって嬉しかった。もう俺とは会ってくれないと思ってたから」  海里は本当に嬉しそうに満面の笑みを浮かべた。それを見て私の頬も緩む。きっと今、二人は同じ顔をしているだろう。 「でも……」海里は周囲をキョロキョロと見回した。 「じゃ、行こう」  私がさっさと歩いて、エレベーターに乗りこむと、 「ちょっと待ってよ」 海里は慌てて後を追ってきた。  海里は何か言いたげだったが、他の客も乗っていたので、会話ができる状態ではない。  私は目的の部屋に着くと、予め預かっていたキーでドアを開けた。
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