第4章 永遠の愛を信じますか?

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 クリスマスイブ。眩しいほどの電飾が煌めく商店街と、対照的に公園はいつものように薄暗かった。私は白い息を吐きながら、ベンチに近づいた。 「メリークリスマス!」 「おお!」  私に背後から大きな声をかけられ、猫じいが飛びあがった。 「はい、これ。クリスマスプレゼント」  私は猫じいに、キャットフードの缶がたくさん入ったビニール袋を渡した。 「ありがとう。あいつらも喜ぶよ」  猫じいは嬉しそうに受け取った。  私はあれ以来、毎年クリスマスに猫たちに差し入れをしているのだ。 「おじいさんも風邪ひかないよう、体には気をつけてね!」  私は早速、猫缶を開けている猫じいに手を振ると、公園を出た。  予約したケーキを取りにいった海里と薫花とは、駅で落ち合うことにしている。  私は早足で駅へ向かった。  途中、以前住んでいた家の近くを通りがかった時、私は見覚えのある人影に気づいて、とっさに身を隠した。  颯介が背中を丸めて歩いていた。手にはコンビニ弁当をぶら下げている。  弁護士の話では、あの時の愛人とはすぐに別れ、今は独り身らしい。そう聞いていたからかもしれないが、その姿には哀愁が漂っているように見えた。
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