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「次のサービスエリアでちょっと休憩するか。あと何kmだっけ?」
「あと15kmくらいです。さっき標識で見ました」
「そうか。じゃあ、そこで昼飯を食おう」
「はい」
僕は今、龍矢さんの運転する車の助手席に乗っている。
今のところ高速道路は、目立った渋滞もなくて。
このままスムーズに行けば、夕方には東京に着きそうだ。
「今日は良い天気だなあ」
「ほんと、雲ひとつないですよね」
そう言った後、ふわぁと小さなあくびが出た。
「幸平、眠い?」
「いえ、大丈夫です」
「昼飯食ったら、寝てもいいからな」
「えっ、寝ませんよ。そんな……」
龍矢さんが運転してくれているのに、横で眠るなんて。
「ごめんな。
もっと早く寝かせてやれば良かったんだけど。
つい、な……」
龍矢さんがそんなことを言うから、頬が急激に熱くなった。
昨夜あれから僕らはもう一度シャワーを浴びて、ベッドに入った。
既に時計は0時を回っていたから、その時すぐに眠れば良かったんだけど。
同じ布団で寝ていると、どうしてもキスしたり、触れ合いたくなってしまって。
そうしたら、だんだん止まらなくなって。
結局もう一度愛し合ってしまった僕達だった。
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