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東京には、18時過ぎに到着して。
まずは僕のマンションへ行って、後ろ座席に積んでいた荷物を部屋に運んだ。
全て運び終えると、今度は龍矢さんの住む街へと移動してレンタカーを返却。
そして今は、龍矢さんのマンションのエレベーターの中にいる。
「幸平、スーツも靴もちゃんと持って来てるよな?」
龍矢さんに聞かれて、僕は「はい」と返事をした。
「明日から僕、出勤するんですよね……」
僕はお盆休みを取っていなかったし、そんなに長い間休んでいたわけじゃないけど。
人事部に退職願を出した手前、なんだか行きづらいな……。
「幸平は何も心配しなくていい。
課のみんなはただの有給だと思ってるし、取引先も俺がフォローしておいたから大丈夫だ。
人事には俺も一緒に挨拶に行ってやるし、幸平は前と同じように仕事すればいいから」
「龍矢さん……」
龍矢さんがそこまで言ってくれてるんだもんね。
僕、今まで以上に仕事を頑張らないといけないよね。
「よし、着いたぞ」
龍矢さんと話していたら、エレベーターが龍矢さんの部屋がある階に到着していて。
僕らはエレベーターを降りて、龍矢さんの部屋の玄関の扉を開けた。
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