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龍矢さんからの思いがけないプロポーズに、僕の目に一気に涙が溜まった。
「もちろん、実際には籍を入れられないし。
俺達の間だけの誓いにはなるけど。
俺は、本当の結婚と同じ気持ちでいるから。
だから、真剣に考えて。
幸平。
俺と結婚してくれる?」
そう言って、龍矢さんが僕に手を差し出した。
そんなの、答えは決まっている。
もう僕には、何の迷いもないから……。
僕は龍矢さんの手にそっと手を置くと、「はい」と静かに返事をした。
すると、龍矢さんはにっこりと笑って。
僕をそっと抱き寄せた。
「愛してる、幸平」
甘く囁く彼に、僕もぎゅっとしがみついて。
「愛してます、龍矢さん」
そう伝えた。
本当に心から愛してる。
付き合ってからの期間は、まだ短いけれど。
時間なんて関係ない。
きっと、これは運命なんだ。
僕らが経験したあの悲しい過去の恋愛は、僕らが出会うために必要だったことで。
そこから始まって。
一歩、また一歩と、二人の距離が近づいて行ったんだ。
もう絶対に離れない。
僕は、幸平という名前の通り。
きっと幸せになれる。
真っ直ぐで強い心を持った
龍矢さんと一緒にいる限り……。
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