第二十二歩目

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・ ・ ・ 今日は、9月の最終日。 締めの関係もあって、19時を回っているというのに第一課の社員全員が事務所に集まっていた。 「ようし、報告はこれでOKだ。 みんなお疲れさん」 龍矢さんの声に、安堵の表情を見せる第一課のメンバー達。 僕もパタンと、ノートパソコンを閉じた。 8月は有給を使ったこともあって、あまり売り上げを出せなかった僕だったけど。 9月は巻き返せて良かった。 「結城課長。 せっかくみんなが揃っているんだし、これから飲みに行きませんか?」 営業の一人が言った。 「賛成~。しばらく課のみんなで集まってないし、久しぶりに飲みましょうよ」 確かに僕の歓迎会以来、課のみんなで集まって飲み会とか開かれていない気がする。 もともと仲の良い課だから定期的に集まっていたらしいけど、ここ数ヶ月は忙しくてなかなか開けなかったようだ。 「どこにします? “なろう”だったら、今からでも予約出来るかも? 11名で予約してもいいですか?」 そう言って、本村さんがスマホを取り出したその時。 龍矢さんが椅子からスッと立ち上がった。 「みんな、ごめん。 俺、今夜は用事があって行けないんだ」
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