第二十二歩目

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「そんなに落ち込むことないって。 別にバレたっていいじゃん」 「えぇっ! さすがに、会社じゃまずいですよ。 みんなになんて言われるか……」 社内はもちろんのこと、取引先の担当者の耳にも入るかもしれないし。 「言いたいヤツには、言わせておけばいい。 もし幸平に何か言ってくるヤツがいれば、俺が絶対に守ってやる。 だから、幸平は黙って俺に付いてくればいいんだ」 「龍矢さん……」 そう……だよね。 龍矢さんなら、きっと僕を守ってくれる。 それに僕だって。 もう誰になんて言われても、龍矢さんと離れるつもりはないんだから。 「それよりも今夜、楽しみだな。 俺、今日がすごく待ち遠しかった」 嬉しそうに目を細める龍矢さん。 「そうですね。 今日までが、なんだかすごく長く感じました……」 やっと……。 この日が来たんだ……!
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