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ぜひと言ったその日から度々家に来ては一緒にごはんを食べたりした。
そして、そんな日を過ごしてたせいか王子様…和人さんと仲良くなった。
メールもしたり…
「ねぇ。明日よかったら俺とデートしない?」
今日もまた和人さんが家に来て兄さんと俺と和人さんの3人でご飯を食べていた時、和人さんにそう言われた。
きっと俺の顔は間抜けな顔をしているだろう。
デートだと言われてびっくりして開いた口が塞がらない。
そして隣では兄さんが叫んでいる。
「ダメダメダメだ!!お前とデートなんかしてたまるものか!!」
「晃を誘ったんじゃないよ。」
ため息をつく和人さん。
「わかってるわ!!雪とお前をデートなんかさせたら雪が危険だ!」
危険なことはないと思うけど…
「俺は別にいいよ?どこ行きたいんですか?」
兄さんに向かってしーっと言ったあと和人さんに聞いた。
彼女さんとかと行けばいいのに。なんて思ったけど、誘われたのは少し嬉しかった。
なんだかんだ和人さんのこと気になっているから…
けれど、もし好きって気持ちになったとしても告白なんてするつもりはない。
和人さんは特別なαで…俺なんか釣り合わないから。特別なαはα同士と結婚が絶対。
特別なαは偉い職に就くから世間的な目もあるからα同士が多い。
その中で結婚なんて考えないけど、付き合うっていうのもΩなんかいたら邪魔になる…。
実際そばにいるのもどうなんだろうとは思うけど…
でも、少しくらいいいよね。
「行きたいところは特にないんだ。あとで2人で決めよう」
兄さんが怒っていたとき和人さんはむすっとした顔をしていたがあとで決めようと言った顔は笑顔で嬉しそうだった。
喜んでもらえるならデートくらいいいよね…?
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