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「さてと!」
二人を送り出したし。
役所勤めの私は、日曜日は定休日だ。
「今日は何しようかな~」
大きく伸びて、手を振り回し腰をひねる。
最近運動不足で、ウエスト周りがちょっと緩くなったような……。
私は腰に手を置いた。
くびれが足りない。
ついでに両手で胸を包んでみる。
膨らみが足りない。
こっちの肉が、あっちに移動するとかさ。
ちったー、持ち主の言うことを聞いてくれないかしら……。
「あのさ、この辺の肉をね、寄せて持ちあげて……っと。
ほら、どうよ?
この身体で、男をメロメロにさせちゃうわよ~、ははっ」
と、玄関に備え付けた鏡に向かって、ポーズを取っていたら……。
バーンッツ!!
「おぉぉ~! やべーよ、やべーよ、やべーよ!!」
突然、玄関の扉が開いて、大慌ての安岡さんが飛びこんできたから
「ぎゃぁぁぁぁ!!」
自分の胸を鷲掴みにしたまま、渾身の雄叫びを上げた。
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