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「安岡さんさぁ。この前、夜中にアレンとラーメン食べてたよね?
安岡さんにも責任あるよね?」
音がしそうなくらいに、ギロッと睨んだら、気まずそうに頬をポリポリ……
「いや、あれはさぁ、アレンがさぁ~、何だか知らないけど、荒れてたからさぁ~。
あれれ? 俺、今、うまいこと言った? アレンがアレてる、だって。くひひっ」
「…………。」
安岡さんの親父ギャグは、どうでもいいや。つまんないし。
私は完全スルーを決め込み、冷蔵庫から夏のデザート『甘夏のきもち』を取りだし、パッケージを開けた。
プリンの上に甘夏のゼリーが乗っていて、その上に生クリームがホイップしてある。
黄金色のこのデザートが今一番のお気に入り。
甘すぎないプリンと、ちょっと酸味のある甘夏が爽やかに融合されている。
で、それを生クリームと一緒にパクリとやる。
『うーん! 幸せ~!!』
甘党の安岡さんが恨めしそうに見ているから、私はあえて幸せ顔を晒してプリンにスプーンを差し込む。
せいぜい羨ましがるがいい……ふふふ。
アレンの『夜中のラーメン』を止められなかった罰だ。
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