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「立花さん！」
突然安岡さんが大声を張り上げた。
その声でハッと顔をあげると、見たことがないくらいに怖い顔をした安岡さんが私を見下していた。
ヤバイ……、怒ってる……？
ただでさえ強面だから、こんな風に目を半分にして見据えられると、めちゃめちゃ怖い……。
「ご、ごめんなさ……」
違う理由で涙が零れた。
「勘弁してくれよぅ……」
安岡さんから怒りのオーラは消えさり、代わりに痛みに耐えるみたいに顔を歪ませて弱々しく口にした。
「俺も、泣きたくなってきた……」
そう言って、片手で目元を抑えてる。
「ごめん、なさい……」
私は何度目かの謝罪をしたけど、それには何の反応もしてくれない。
けれど、しばらくしておもむろに顔を持ちあげると、
「飯は後だな。とりあえずさ、話そ。なんか俺が出ていくフラグ立ってるもんな……。
ここじゃあ、落ち着かねぇなぁ……。俺の部屋か……」
独りごちて、すたすたと納戸へ向かった。
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