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昨年の11月に娘の雪花を産み、年が明けて、潤一が今年の3月から琴似の病院で働くことになったと言った。
二人の子持ちになったので、実家から遠い小樽での子育ては大変だったから、これはとても有難いことだった。
ここのマンションはJRの琴似駅にも、地下鉄東西線の琴似駅にも、徒歩5分ほどで行けるので、何かと便利だ。
だけど、まだ生後5ヶ月の雪花がいては、中々外出するのも億劫だった。まだ雪のあるこの時期はなおさらだ。
外の世界に目覚めて、家でじっとしていられなくなった悠李が不憫で、最近プレスクールというところへ通い始めた。
毎日マンションで暇をもてあましている悠李と、何がして欲しいのか分からず泣き続ける雪花との毎日は、本当につらいものがある。
保育所はいっぱいですぐには入れないけれど、働くナースのために託児所が完備されている病院ならある。
だけど、潤一は雪花をそんなところに入れるのは反対だ。
だったらもっと早く帰って来て、少しでも育児に参加してくれたらいいのに。
潤一の協力など、初めから期待はしていなかったけれど、実家に帰ればすぐに戻れというし、いつでも自分の都合でしか考えてくれない。
丸一日二人の子供の面倒を、一度でもいいからみたらいいのだ。あの性格からして、1時間で悲鳴をあげるだろう。
専業主婦は毎日、遊んで暮らしてると思っているのだ。
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