67人が本棚に入れています
本棚に追加
週明け、間野さんはいつも以上に、冷たかった。
「斎藤。おまえ、POPの送り先、間違えたな。」
「えっ?」
月曜日の出社早々、私の心臓はもたないくらいにドキドキ。
「今朝、電話があって。POPが届いてないってよ!」
「ひぇっ!」
「ひぇっ、じゃない!今すぐ届けに行け!」
渡されたお店の名前は、隣の県。
最悪だ。
「今すぐ準備します!」
休憩室の奥の部屋に走って行き、数を確認。
よかった。
まだ残ってた。
それを封筒に積め、地図を開いた。
「斎藤さん、何で行くんですか?」
心配した白石さんが、地図を指差した。
「ここ、電車とか通ってませんよ?」
えっ!?
そーっと間野さんを見ると、相変わらず睨みをきかせた無愛想顔。
「今回は、車出さんぞ。」
「ええー!!」
「間野先輩、それはないですよ!」
なぜか白石さんと一緒に、間野さんに抗議。
最初のコメントを投稿しよう!