第3章 年下の男の子

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懸命に探してくれている間野さんを見ると、また泣けてくる。 「……本当に、もう……いいですから。」 これ以上、間野さんに怒られたくない。 間野さんは、泣きそうな私の顔を見ると、またタクシーに乗った。 「運転手さん、ここ左に曲がって下さい。」 「はい。」 タクシーは、私の家とは別な方向へ。 「先輩?どこへ……」 「いいから。」 しばらくして着いた場所は、高層タワーマンションだった。 「降りて。」 「は、はい。」 もうビビりまくっている私は、間野さんの言われるがまま、タクシーを降りた。 「こっち。」 手招きされながら、高層マンションに入って行く。 「ここって?」 「俺の家。」 「えっ!?」 またカバンを抱き締め、周りを見渡す。 なんで、同じ日に二度も、男の部屋に誘われなきゃいけないのか。 「誤解するな。鍵がないから連れてきただけだ。誰がお前を襲うか!」
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