日曜日の森

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ナナミさんはエスパーの才能を何にでも使っているようだ。 行動の速さは目に見えないくらいだ。 そう考えている間にも、小さなテーブルへコーヒーとケーキを並べていた。 「座って下さい。怪我は何ともないですか?」 『怪我』と言われて何の事かと考えていると、ナナミさんが近寄って来て額を覗きこんだ。 「わっ!」 ナナミさんが急に顔を近づけてきたので驚いて声を上げると「おとなしくしていて下さい」と怒られた。 「大丈夫そうですね」 私の額を確認したナナミさんはすぐに離れて行き、コーヒーとケーキの並べられたテーブルの横へ座った。
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