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「……すいません」
蕎麦の向こうから森部長が謝る。
「頂き物を忘れたかって謝らなくても大丈夫です」
森部長の謝る姿を今までに何回見てきただろうと頭の中で数えながら時計を見る。
近所の多くの会社の昼食時間帯で、店内はほぼ満席だった。
蕎麦を運んで来た店員がチラリとこちらを見る。
蕎麦を運んだのに手をつけずにいる私達を、周りの客とは違う目で見ているようだった。
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