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「じゃあ、ナナミちゃんも仕事は程々にして帰るんだよ」
「はい、お疲れ様です。課長も足元に気を付けて下さいね」
『バタン』
静かな事務所に、時計の針の音と、私のパソコンのタイピングの音だけが響く。
10分程遅刻した朝は、太陽がしっかり見えていたが、昼、夕方に時間が進むにつれ暗い雲が空を覆って、最初はチラチラと舞っていた雪に少し興奮したが、夜に近づくと急にどっしりと重い雪に変わって、道路を白く変えていった。
『大寒波』
はあまり雪の降らないここでも威力を見せつけてきた。
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