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「あっ………すいません」
森部長は私が恐がったのを気付いたのか、あわてて掴んだ肩から手を離す。
「すいません……痛かったですか?」
森部長は、腫れ物に触るように私の肩を触る。
さっきの口調とは違い、触る手も優しくて少し、落ち着く。
森部長の言ったとおり、私は落ち着いていないようだ。
常に冷静を保っていると思っていたが、やはりいつもと違う……
その違う感覚を始めて知った事で、更に不安が増している……
そうやって客観的に自分を見ることはできるが、どう行動に移したらいいのかわからない……
森部長は、冷静だ……
私の知らない森部長を、始めて知った。
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