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「座って下さい」
部屋の入口付近で立ちっぱなしだった私に、森部長が声をかける。
森部長は自分の机の方へ歩いて行き、私がコーヒーの置いてあるテーブルの椅子へ座ると小さめの箱を5つほど抱えて、テーブルの上に箱を置いた。
箱は、さっき下で言っていたチョコの箱や焼き菓子などの箱で、どれも高級そうだった。
高級そうな箱を前にして、また、森部長と距離を感じてしまった……
「貰い物ですが、よかったらどうぞ……」
よそよそしい森部長に、さっきはなかった後悔が徐々に押し寄せる……
言わなければよかった……
目の前のお菓子に全くワクワクせず、森部長の事だけが気になる……
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