しっかりナナミ

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「これ……ありがとうございました」 とりあえず淹れてくれたコーヒーを飲もうとすると、自分の首に巻いていた森部長から借りたマフラーに気が付き、マフラーを外して窓の方を見ている森部長へお礼を言いながらマフラーを渡す。 「あっ……はい」 森部長は一瞬だけ私と視線を合わせて、すぐにマフラーへと視線を移し、マフラーを受け取った。 そしてまた、何も話さない、こっちを向かない森部長に戻る。 私は、言った事に後悔していた気分から、森部長がナゼこっちを向かないのか、ナゼいちいちあわてるのか、その森部長の気持ちが何なのかが知りたくてモヤモヤな気持ちが湧いてきた。
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