750人が本棚に入れています
本棚に追加
「ありがとうございました」
玄関で靴を履く森部長へもう一度、今度はハッキリとお礼を言う。
森部長は振り返って、私へニコリと微笑む。
心臓が、ドキドキから、ドクドクと激しく叩く。
「……私は……しっかりしているナナミさんも好きですが、こうやって素直に、そのままのナナミさんも…好きです」
森部長の『好き』の言葉に、息ができなくなるほど、心臓がギュッとされる……
「また……困ったら……困ってなくても、呼んでください」
森部長は、少し照れながらそう話してくれる。
何だかいつもの逆で、本当に夢を見ているようだった。
最初のコメントを投稿しよう!