思い込み

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その後、皆が食事を終える直前に森部長が席を離れてドアの方に向かった。 そのドアに一番近い私へ森部長はいきなり耳元に顔を近づけた。 森部長は驚きと緊張で体を反らせようとした私の肩を掴み 「皆へコーヒーを出したいんだ。手伝ってくれる?」 と、耳元で囁いた。 皆に聞かれると課長達は気を使ってしまうので、コッソリ私へ言っただけなのに、顔を近づけただけでドキドキしてしまった自分が恥ずかしくなる。 その事をわかったのか、森部長はニコリと笑った。 その笑顔に、また、ドキドキした……
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