思い込み

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「森です。……ナナミさん…ですか?」 森部長の声は電話だと少し声が高く聞こえる。 朝より声はしっかりしていて、寝て元気になったんだと安心できる声だった。 「はい。森部長、メモ書き見ました?」 森部長は起きてからすぐにメモに気付かず、昼頃起きてシャワーを浴びてスマホを取りに行ったら気付いたと言っていた。 すぐに私の部屋のインターホンを押したが留守だったので電話をしたと言った。 私が勝手に部屋に入った事を謝る前に、森部長は私に心配をかけてしまった事を謝った。 お互い謝ると、少し笑い、スーパーからもう少しで帰る事を伝えると帰ったら会う約束をした。 私は重いかごを軽く持ち上げ、急いでレジを済ませて、軽い足取りでアパートへ戻った。
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