749人が本棚に入れています
本棚に追加
/569ページ
アパートへ戻ると、森部長は外の廊下で待っていた。
帰ってきた私に気が付くと、急いで階段をかけ下りて来た。
「ナナミさん、おかえりなさい!こんなに大荷物だったんですね?!あーー迎えに行けばよかった……」
私の両手にある荷物を急いで取り
「こんなに重い物を……」
「迎えに行かなくてすいませんでした…」
と、ひたすら謝った。
重いとは感じなかったが、森部長が一人で勝手にあわてて落ち込んでいるのを久しぶりに見て、笑いが込み上げる。
私は一人で勝手にあわてて落ち込む事はしないと思っていたが、森部長に会えなかった時間、私も一人で勝手にあわてて落ち込んでいたなと、笑う。
私も森部長と同じなんだと、笑う。
最初のコメントを投稿しよう!