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カフェに着くと真壁さんはガラスの正面ドアの突き当たりの席にすでに座っていて、自動ドアが開くとすぐに私へ手を振って呼んだ。
その真壁さんの席へ歩いていくと、テーブルにはすでにコーヒーが2つ置かれていた。
半セルフサービスのカフェなので、真壁さんが注文して席まで持ってきてくれた物だとわかる。
「ホットコーヒーでよかったかな?」
「はい。ありがとうございます」
少し暖房のききすぎた店内は客がほとんどおらず、カチャカチャと洗い物をする音だけがよく響いていた。
話の内容が全く読めなくて不安が襲ってくるが、できるだけ穏便に済ませたいので、真壁さんの話の流れに乗るようにと意識する。
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