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「……帰りましょう」
しばらく立っていると、駅へ向かう人がちらほら私達を見ていく。
腕を掴まれたまま何も話さず2人とも駅の方を見つめているだけなので、不審に見られている。
その視線に耐えられなくなり、私から森部長へ声をかけて帰るように促した。
「あ……はい」
森部長は返事をすると、私の腕から手を離し、歩き始めた。
私の方を全く見ないでいる森部長に、心が痛くなる……
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