本物の温かさ

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本物の温かさ

   1  童貞が単刀直入に、セックスをしたいかしたくないか、そんなことを言われたら「したい」と思うにちがいない。だけれども、セックスとは恋愛の延長線上にあるもの。面白いゲームのように、よだれを滴ながら楽しみにするのはちょっと違う気がする。だけど、出会い系で適当な女性を絡めて、ある意味「使い捨て」のようにセックスを楽しむ輩がいる。正直、僕にはそれのなにが楽しいのかが分からない。  確かに童貞の僕は、セックスがしたいという本能はあるものの、その行為は大前提として「女の子との絆の確認」という意味合いが強いように思う。だから僕はどっちかというと、女の子とセックスがしたいというよりも、自然に受け止めることが出来るくらいの両思いになれる女の子を求めているのかもしれない。だからこそ僕には許せなかったのだろう。  彼女を妊娠させて、そそくさと姿を眩ました兄あいつを。     
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