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「おいおい、自分の立場分かってんのか? 俺の命令に従わなかったらどうなるか、分かってんだろ」
「俺にだって渡したくないものはあるんだ」
川端は懐に隠し持っていた小型の拳銃を取り出す。
「そんなおもちゃで脅してるつもりか?」
岩本が怒り、ナイフで斬りかかるが拳銃は本物で川端が反射的をトリガー引く。
「ぐっ」
脇腹を撃たれた岩本は痛みのためうずくまっている。
「何でそんなもん」
川端は細かく震える銃口を岩本に向けたまま。
「あんたみたいなやつらと付き合うにはこういうモノも必要だろ」
「俺を殺すのか?」
「俺は生きるために金がいるんだ、あんたらみたいに遊びたいだけじゃない、邪魔をする奴を殺しても」
今にも2射目を引きそうな川端に岩本も痛みと共に恐怖を覚える。
「分った、もう余計な事は言わない、それでいいだろ」
「2度と俺の前に現れるな、でないとその程度では済まないぞ」
川端はそれ以上攻撃もしないが、救命もせず立ち去る。
「くそっ、痛てぇな、結構血出てるし、このまま死ぬのか」
岩本は薄れる意識の中で携帯に手を伸ばす。
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