11:禁じられた恋の代償

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「ねぇ、来週はどこかに出掛けない?」 目を覚ました舞さんは枕元に置いてあったスマホを手に、何やら検索している。 「ゴメン。実は来週……7月3日は、母親の命日なんだ」 「えっ? そうなの?」 「そう言えば、話してなかったよね。まあ、私は親戚もいないし、法事ってわけじゃないんだけど、お墓参りに行こうと思って……」 舞さんはスマホを枕元に戻して、苦笑している私の頬を撫でた。 「わたしも一緒に行ってもいい?」 「えっ、いいの?」 「うん。薙1人でお墓参りじゃ、寂しいでしょ?」 舞さんの優しい声のトーンに、私は柔らかく微笑んでキスをした。
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