青春チョコレート

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俺と大志は、中学一年まで野球に打ち込んでいた。 自慢じゃないけど、リトルリーグではそこそこ名の知れたバッテリーだったんだ。 大志はピッチャーで四番。俺はキャッチャーで三番。 もちろん中学でも野球部に二人揃って入って期待されていた。 一年でバッテリー揃ってレギュラーなんて中々取れないだろう。 だが、俺らは秋には野球部を辞めた。 夏の試合で相手のピッチャーが意図的に打者に立った大志の顔面にデッドボールを放り込んでから。 大志は脳震盪を起こして救急車に運ばれていった。 試合は俺が決勝の打点をあげて勝った。 先輩たちのねぎらいの言葉を無視して、俺は大志の運ばれた病院に駆けた。
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