3.ここから

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>女として意識せず …ってさぁ。 まあ、別にいいけど。 滝沢主任をリーダーとした プロジェクトチームでも、 私達は阿吽の呼吸で動くと評判で。 平日の夜や土日に行動を共にするのは、 食事がてら飲食店巡りをして 営業に繋げようとしているからだ。 私達が所属している輸入食品チームは、 個々としてではなく全体としての売上を 評価されるのである。 チームの中でもまだまだ未熟者扱い されている私達は、 飲食店で警戒されないようにと カップルを装って食事し。 何度かその店に通い、 店側のスタッフと打ち解けた時点で 売り込みに入る。 芳が私を気に入っていると言うよりも、 単に芳が仕事好きなだけなのだ。 だから芳は大勢で宅飲みする際も、 彼女がいるにも関わらず、 私を誘ったりする。 そして彼女ではなく、 私とばかり喋りまくって、 案の定、彼女から誤解され。 別れた彼女たちは、 揃いも揃って原因の1つに 私の存在が嫌だったと言うらしい。 それを聞き、 あからさまに距離を取ってみたのだが、 『不愉快だ』とナゼか芳本人から 激しいまでの抗議を受け。 結局いつでもどこでも一緒状態なのだ。
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