大好きな…

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ねむい もう、目を開ける力もない わたしは今この世から去ろうとしている 大好きなこたつの中で眠って… ここはお姉ちゃんがいつも座る場所 お姉ちゃんのにおいがしていい気持ち ずぅーっと前、お姉ちゃんが子供の頃こたつの上にあがって楽しそうに歌い、楽しそうに踊り、アイドルになりきっていたな… わたしもそのステージに立って、見よう見まねで跳ねたりクルクル回ったり… とてもおもしろかった お姉ちゃんがこたつに入ると、わたしも一緒にこたつに入る 中にもぐりこんでお姉ちゃんの膝の上に頭を出して眠った 大好き…こたつもお姉ちゃんも 「ただいまぁ」 あ、お姉ちゃんが帰ってきた 最後に大好きなあなたの声が聞けて…良かった__ 「ただいま みゅう…みゅう、? …! ! お母さん、みゅうがっ、みゅうが息してない !! 」 20年前、捨て猫だったわたしを家族にしてくれてありがとう 幸せだった そして… さようなら 終わり
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