みかんとこたつと君と僕

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「こたつにさ、 こうして一緒に入って お互いのみかん剥いて 食べながら笑って話して ずぅっと一緒にいたいなぁ、って こういう時間を共有できるのが かけがえのない家族じゃないかなぁって。」 「じゃあ、この場でこの時間を共有している こたつも家族?」 「茶化すなよ」 「茶化してないよ、こたつに一緒に入るって 本当、家族のすることだよね。」 「うん」 「京平さん、ありがとう。」 僕がお礼を言いたかったのに お礼を言われてしまった 僕らが気が付いた時には 家族、という環境を 両親が作ってくれていた 自分達で作っていくのが これほど難しい事だとは思ってもなかった でも冴子となら こんな風に笑い合って生きていけると、 家族であれると、 そんな風に思えたひとときであった。
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