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xデー
バレンタイン当日の朝
アイツの気配を感じて振り返った
いつも通りの笑顔
私はサランラップで包んだチョコレートを差し出した
「今年で最後のバレンタインだから、特別に手作りしてきたんだよ。残らず一人でたべてくれる?」
アイツはちょっと驚いた顔をしたあと、満面の笑みを浮かべて包みを受け取った。
「もらえるなんておもってなかったから、すごく嬉しいよ。
もちろん誰にもあげない。俺だけのものだから、お前のことおもいながらたべるよ」
ぶわりと肌が総毛立った。
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