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「今日はみなさんに悲しいお知らせがあります」
数日後、担任の先生が鎮痛な面持で教壇に立っていた。
「田中君が亡くなりました。
ひどい食中毒だったそうで、親御さんが気が付いた時には手遅れだったそうです。」
田中ヒトシは中学の頃付き合っていた人
私に対する執着がひどく、
同級生の男と話すだけで殴ってくるようなやつだった
別れたあともずっとストーカーをされていて
私はすっかりまいってしまっていたのだ。
せっかく入学した高校もあいつのせいで苦痛な日々だった。
「素敵なお返しもらっちゃったな」
クラスのみんなが困惑や悲痛な表情をしているなか
私は一人微笑む。
バレンタインのお返しは、これからの開放された日々。
「ありがとう、さよなら」
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