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「何が君の幸せ」
歌声は夜空に吸い込まれていく。星はそれを聴き瞬く様に輝いていた。
「何をして喜ぶ」
波音に掻き消されながらも、澄んだ歌声のまま整備された海沿いの公園を歩く。
「わからないまま終わる」
そして真っ白なワンピースを海風に揺蕩わせながら手すりに乗り上げた。
「そんなのは嫌だぁ、、、、、、、、嫌だよ、、、、、、」
彼女は夜空に向かって泣きながら跳ね上がった。
次に聞こえたのは誰かの悲鳴。意識は奪われ冷たい月の中に吸い込まれた。
彼との出会いはそこから始まったのだった。
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