1章 銀の鍵

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迂闊(うかつ)でした。しかし、悪魔に興味があるようにおもえませんが」 「これでも悪魔を殺すための研究をしている身なのだけれど?」 「悪魔を、殺す?」 「私は悪魔を殺すために研究をしているんだ。私の仲間も何人か居る。どうだい。悪魔を殺すならば手を組まないか?」 カルトの誘いにアストは乗った。 「ティアラ。僕はブレンディの考えに賛成だ。ふたりでは限界だよ」 アストが本音を言えばブレンディは満足気に頷いた。 「悪魔を研究するなんて変わった人ね」 ティアラは疑っている様子だった。 「悪魔を信仰する一派があるくらいだ。悪魔に興味を持って研究をしても良いだろう?」 「悪魔など滅びればいいんだわ」 ティアラが魔術書を指でなぞっていた。文字は未だに光続けている。ブレンディが魔術書を覗き込んで一文を示した。 「悪魔を殺すより、捕らえて研究材料にしたいね。この方法で」 「悪魔を額縁に閉じ込める!」 ティアラが目を見開いた。 「声が大きいよ。それだから誰かに聴こえるんだ」 ブレンディは笑った。 「だけど額縁をどうやって用意するんだ?」 アストには検討もつかなかった。 「私には仲間が居る。これからメルラのところへいこう。彼女なら額縁くらい直ぐに用意がで来る」
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