2章 悪魔の住む都

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「何度でも繰り返すさ。けれど──なぜ、なんだろう。イメージが全然確定しないんだ」 「具現化ができなければ魔力がないことと変わりません」 「そうだよな」 アストは何度も聞いた説明に目を閉じて、爪の先まで神経を張り巡らせた。 なんとしても、攻撃、防御の魔術を操れるようになりたかったのだ。 そうでなければ悪魔に勝つことなどできはしない。分かりきっている事だった。 しかし掌を開いても握っても具現化はされなかった。 月が出て、頂点に達してしまうことにアストは深い溜め息をつく。 諦めてはいなかったが心に(かげ)りが見えてきた。
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