5人が本棚に入れています
本棚に追加
青年は
流美を捕まえようと、
体勢を低くした。
その時、流美は思った。
( ………まだっ、
私の事が… 見えてるっ…!
見えている…という事はっ……、
“危険な状態” がっ……
続いている…という事だわっ!
どうすればいい…!?
……と、とにかくっ
このままっ… 家の外に出ようっ!
えいっ…!! )
流美は
青年の家から飛び出すと、
何度も後ろを振り返りながら
宛てもなく、
ただ、ひたすら走り続けた。
すると青年も、
“流美の姿” が気になり
必死に追い続けるのだった。
( ずっと… 追いかけて来るっ…
……んっ!?
でも… 少し… 様子が変ね…?
こっちに来ているのは…
分かるけど………、
何だか… 私を見失っている様な
気がする………。
ちょっと… あの子の方に…
戻ってみよう……… )
宛てもなく走り続けた流美は、
いつしか、
青年の家から少し離れた
“大通り” の ”大型デパート”
の前に辿り着いていた。
流美の事を探しているのか、
青年は辺りをキョロキョロと
見渡している。
その時、流美は
“ある事” に気付いた。
( ……んっ?
あの子の所へ……、
誰かが… 近付いて来るっ!
あっ、
何か… 話してるっ……、
………あの青年と…、
同じくらいの “歳” … かなぁ…?
知り合い……?? )
気になり出した流美は、
“彼等” の元へ
更に近付いて行った。
最初のコメントを投稿しよう!