第47話「召喚師 VS 惑星魔術師」

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「魔術師ってのは分からねえな。一族の面子だの階級だのが余程大事らしい。他人を殺そうとする位にな」 「………」 何も言えなかった。 だって私も魔術師だから。 もし私が転落人生を歩んでいなかったら、彼女の様になった可能性もある。 同期の出世を妬み、殺したい程憎むかもしれない。 一族の為に。 そんな事を考えていると、彼は鼻で笑った。 「阿呆か。てめえがあんなクソ生意気な小娘になるかよ。馬鹿がつくほどのお人好しだろうが。てめえは」 「ルーちゃん……もう、また勝手に」 「だから遮蔽しろっつってんだよ。このうっかり迂闊馬鹿小娘。おら、ぼやぼやしてんな!やるぞ!」 「……了解です!」 冷えかけた心が温かさを取り戻す。 本当に私は弱い。 ルーちゃんがいないと、気合いも出せない。 勇気だって振り絞れない。 しっかりしなきゃ! パンと一つ頬を打って気合いを入れ直す。 「さあ、始めましょうか、主任魔術師さん?」 「望むところです……っ」 「それでは互いに決闘の制約を」 審判に促され、私たちは互いに口ずさむ。 普通は挑まれた方が先の口上を述べるのだが、今回は成績順ーーつまり、彼女が先の口上を述べる。 「我らは互いに汝が道を阻む者」 「同じ道は歩まず、されど逝き着く先は違わず」 「誇りを持って挑むべし」 「嘘偽りなく受け入れよ」 「死して恨まず、血を糧に歩め」 「生きて奢らず、その血と共に歩め」 「我が術(て)は、汝を破る」 「我が術(て)は、汝を砕く」 「誓いをここに!」 息を吸うと力の限り声を上げた。 「「我ら、星骸の塔の使徒!魔術師よ、誇り高くあれ!」」 同時に魔法陣が輝きを増し、光の柱を吹き上げる。 「はじめ!!」 審判の声が開始を告げた。
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