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その日僕は遅番だった。そして、もう一人の遅番は、佐竹さんだった。
僕は、その日は何故か、どうしてもイヤな予感しかしなかった。
そして、そのイヤな予感が的中した。
高梨さんが上がり、小嶋さんも上がって、お店には僕と佐竹さんの二人になった。
今日は朝からお店は暇だった。その暇が一日続き、そのまま駅ビル全体が閉店を迎えた。
僕は、商品の入れ替えや、片付け、掃除などをしている間、佐竹さんはレジ締め作業をしていた。
全てが終了して、佐竹さんと二人でロッカールームへと降りた。
その薄暗い階段の途中で、佐竹さんは僕を誘ってきた。
「鈴木くん、今夜これから時間ある?」
僕は、吉川くんの話を思い出し、心臓が強く脈打ち始めた。
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