女暴君襲来

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 アランが叫んでツァスタバM76を構えるが、目の前に女が3人立ちふさがって撃てない。撃ったのは、俺だ。 「動くな。少しでも動けばテメェの心臓に風穴が空くぜ?」 「そ……総長すんません、助かったッス。感謝ッス」  DBで最年少の少年。17歳にしてサブマシンガン、MP5Kを2丁操るアタッカーの天才。そして、アランの息子だ。  俺が右手に握るウィルディ・ピストルはイチカのふくらはぎを撃ち抜いた。ズザザザァッ!と地面を転がり、近くにいた女に保護された彼女は戦線離脱。  そして俺が左手に握るもう1つのウィルディ・ピストルは、余裕ぶっていて生意気な組頭の左胸を向いている。 「アハッ……やっと戦う気になってくれたのね?噂通り、仲間想いの強い総長サマだわ。惚れちゃうかも」 「ほざけ。テメェのその怪力は脅威だからな、まずは利き腕。それから逃げられねぇように足、と」  バンッ!バンッ! 「ぐうっ!あぁっ!くっ……ふぅ……どうして、一息に殺さないのよ?まさか、このアタシの美貌に惚れ込んじゃっ――うあぁっ!!」 「んなわけあるか。テメェ、男だろ。アランから1人だけ男がいると聞いて探していたが、あのメガネは男に性転換しようとしている女。そんで、テメェがその逆の男だ」
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