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「ちょっと、今どこ見て再確認した!?この変態っ!ぎゃんっ!」
まったく、女も女モドキもうるさくてかなわねぇ。10人の女達の姿が見えなくなった後、俺は見張りを残してビルの中に入った。
俺の部下2人に両脇を抱えられギャンギャンうるせぇ女モドキを殴りつけ失神させると、アランが息子に支えられながらやってきた。
「あはは、情けないね油断したよ。その子はどうするつもりだい?」
「尋問」
「総長直々の尋問ッスか?おっかないッスね。総長のは容赦ない、エグイ、お楽しみの3拍子で恐れられて、あでっ!」
「ジャック、お前は怖いもの知らず過ぎる。悪いね、ノル。そんな顔をするな。大したことないから、ノルはその子に油断しないように」
最年少とはいえ戦闘スキルは高いアランの息子。ジャックが着ている水色のパーカーは所々、返り血で赤く染まっている。
子供らしく明るく、いつも元気いっぱい。はっきり言ってクソガキ。
アランのゲンコツを食らって水色の瞳に涙を浮かべる彼は付き添いで医務室へと消えていった。骨まで達してはいないようだが、しばらくは歩きにくいだろう。
しかし、よりによって左足をやられたか。右足だったら問題なかったのにな。
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