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マコはホッとしたように言った。俺もよかったです。寝室に移動した俺はその高級感にまた驚いた。ある人は言った。『シングルベッドで夢とお前抱いてた頃』いや、このベッドはキングサイズぐらいはある。またある人が言った。『きしむベットの上で優しさを持ち寄り』いや、このベッドはウォーターベッドだ。何をしてもきしむことはないだろう。
「このベッド乗ってみてもいい?」
そう聞くと、マコが静かにうなずいた。俺は恐る恐るベッドに正座で座った。ウォーターベッドってこんなに心地がいいのか!すごい!まさに浮いてる感じがする。絶対買う!いつか買う!
「このベッドって、いくらくらいするの?」
少々やらしい質問だったが、訊かずにはいられなかった。なんといっても俺はこのベッドをいつか買うのだ。値段くらい聞いておかないと。
「私が買ったんじゃないから詳しくはわからないけど、大体50万くらいって言ってたよ」
俺は買うのを諦めた。
俺がベッドに寝転ぶとマコは電気を消して隣りに入ってきた。変にドキドキする。緊張してゴソゴソ動いているとマコの方から話しかけてきた。
「私の腰の刺青、見たでしょ?」
【マコの秘密と過去】
刺青の事を指摘されて俺は焦っている。何故だ。当たり前だが、腰の刺青を見た時マコは後ろを向いていた。意図的に見せたのか。いや、そんな感じには見えなかった。兎にも角にも早く返事をしなくては!
「なんで?」
俺は焦って間違った返事をした。これでは見たと言っているようなものだ。
「ターカって嘘つけないんだね」
マコはクスッと笑った。
「はい。見ました」
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