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なるほどと宮園は頷いていた。だから、彼女のいるところでのみ行動が怪しかったのは、サプライズを成功させたいから必死に隠そうとしていたのだ。
「まあ、ここまで来たら後はなるようになれだね」
女性の言葉に二人とも頷き。後は、細かいところを詰めていきその日は解散となった。
―――二日後―――
決められていた時間になり宮園は藤江に電話を掛けた。
「藤江さんですか」
『は、はい』
「宮園探偵事務所の宮園拓朗です。調査結果が出たのでお知らせに」
『早いですね。じゃあ、今からそちらに行っても?』
「いえ、実はですね他にも探偵の仕事が入ってしまって。これからいう場所に来てほしいのですが大丈夫ですか?」
『そうなんですか。それなら仕方がないですね。それで、どちらに伺えば?』
(やっぱり心配なんだな)
「○○○という場所に○○時ごろ来てください」
『!?○○○ですか?』
「ええ、そうですが?何か問題でもありましたか」
『い、いえ。わかりました』
「それでは失礼します」
宮園はすぐに電話を切りうまくいったことを深谷に知らせた。
――――――――
「ええと、此処にいるはずなんだけど」
「玖瑠実!」
藤江は自分を呼ぶ声に振り向いた。そこにいたのは、自分の彼氏の宗太だった。
「そ、宗太君!どうしてここに?」
藤江は目を見開きかなり驚いていた。
「実はさ、お前に話したいことがあるんだ」
深谷は跪き懐からケースを取り出し
「玖瑠実、俺はお前のことを愛している。だから、結婚してください!」
「え、え、え」
藤江は何がなんだからわからない様子だったが、だんだんと状況が理解できると。藤江のの目から涙が頬を伝った。
「はい。こちらこそよろしくお願いします」
応えはもちろん、はい、だった。
―――あれから数日後―――
二人はすでに式の日取りを決めていて出欠票が届いていた。
「早いな~。本当にプロポーズだけだったんだな。まあ、お幸せにっと」
出欠票をその場に置きクリーニング屋を始めた。
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