クリーニング屋の探偵

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猫探し編 「あ、おばあちゃん。いらっしゃい。いつも元気そうだね」 クリーニング屋に一人の近所のおばあちゃんがやってきた。 「いやぁ、そんなことないよ。もう、あっちこっち体が痛くてねぇ。あ、これ、お願いね」 「はい、わかりました。いやぁ~そんな風には見えませんよ」 「そうかねぇ~。ああ、そうだ拓朗君探偵もしていたよね」 おばあちゃんが訊ねてきた。 「ええ、そうですけど。何か頼みたいことでもあるんですか?」 「実はね私、大和(やまと)という猫を飼っているんだけど数日前から見かけないのよ。一人暮らしだからあの子がいないと寂しいのよ」 「そうなんですか?写真とかはありますか?あとは首輪とかもしていたら見つけやすいんですけど」 「ええ、これよ」 その写真に写っていたのはトラ模様の猫に水色の首輪が付いていた。 「そうですか。後は、どこか行きやすいような場所に心当たりはありませんか?あれば、そのあたりを中心に探してみるんですけど」 「そうね、やっぱり陽が当たってるところかしら。駐車場とか」 「わかりました。とりあえずあたってみます。わかり次第連絡しますよ」 「ええ、ありがとうね」 そう言いおばあちゃんは頭を下げ帰っていった。 「さて、とりあえず知り合いに聞いておくかな」 クリーニング屋の片手間に電話で近所の知り合いの人たちに聞き情報を得ようと動いた。そこで、一人の知り合いがそんな感じの猫を見かけたと聞きクリーニング屋が終わってから写真を見せに行くことにした。 数時間が経ち、見かけたと言った人に聞きに行くとやはりこの猫でほぼ間違いがないようだ。 「それで、この猫を最後に見たのはいつですか?」 「ああ、二日前ぐらいだったかな。子ども連れの女性の人が餌をやっていたみたいだよ。でも、次の日からはいつも晴れの日はあの場所にいたのにいなくなったんだよな」 その人が指をさしたのは駐車場の方だった。
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