1.

4/9
前へ
/24ページ
次へ
 それからしばらくの記憶はない。次に目が覚めたとき、体に管が付けられていて、仰天した。  弱りに弱った体は固形物を受け付けることができず、点滴を打たれることで命を繋いでいた。  生き物としての摂理に反した姿だ。しかし、それでも、生きたかった。この身を助けてくれた男に恩を返すには、まずは何よりも生き抜くことが肝要だと思った。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加