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「ずっと、前のことだよ。」
「・・・うん。」
何故だろう、どきんどきんする。
「君が、初めて俺の前に現れた時、ほら、そこの水槽の陰で転んでしまってたろう?」
「あ、・・・うん。」
「実は、あの時・・・。」
暁水は、水清が一瞬、言うのをためらった気がした。
「本当はね、
あの時、俺、どきっとしたんだ。
後で自分が男の子に対してこんな感情を抱くようになるなんて、思ってもみなかったけど。」
「え?」
暁水は目を見開く。
水清は、自分に何を伝えようとしてるんだろう。でも、びっくりして動けない。
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